戻る

2.ゆとり教育と学力向上について

    【答弁者】 上 田 知 事




・ ゆとり教育を見直し、教員指導も含めて、子どもたちの学力向上を図ることについて、知事の基本姿勢を伺いたい。



(答弁)

・ 国際的な学力調査の結果を受け、現在国ではゆとり教育について見直しを進めております。
 私は、教育とは基礎的・基本的な事柄を確実に身に付けさせるよう教えること、また学ぶ側にとっては、反復学習によって自制心だとか、あるいは忍耐力というものが必然のうちに身に付けることができるというふうに考えますし、その上にたって、主体的に判断し、行動できるような「生きる力」だとか「社会力」が育まれているものだと考えております。ゆとり教育の見直しも、そのような観点で議論が深まるものだというふうに期待をしております。
 本県では、近代日本の経済社会を築いた渋沢栄一、あるいは江戸時代の国学者で今でも歴史研究に使われております「群書類従」を刊行塙保己一、また、日本の女医第一号の荻野吟子など、大変素晴らしい先人が輩出されております。基礎的な学力に立って、その上に個性が磨かれて、先人の偉業を継ぐような人材が続々と輩出するような、そういう教育県になっていただきたい。また、そうするべきだと考えております。
 教育の担うのは、教育への熱い情熱と愛情をもった教師の皆さん、教員の皆さんだと思います。教員の皆さんには、強い使命感と責任感、そして何よりもプロ意識を持って、子どもたちの教育にあたっていただきたいと考えております。
 本県におきましては、「学力」「規律ある態度」「体力」の三つの分野について、基礎的・基本的な達成目標を示し、平成17年度から県内すべての小・中学校で本格的に取り組むこととしております。このことにより、埼玉の子どもたちが、「知・徳・体」のバランスよく成長できるよう、その成果に大いに期待しているところであります。



2

・ 子どもたちの学力向上と教える側の教員指導について、本県独自の学力向上計画を策定するなど取り組む必要があるのではないか。具体的な方針も含めて伺いたい。


(答弁)

・ 学力の問題につきましては、先に発表されました国際的な学力調査結果を見ましても、憂慮すべき状況にあると受け止めております。また、中山文部科学大臣も、「ゆとり教育」を掲げた現行の学習指導要綱について、そのねらいが十分達成されているのか、必要な手だてが十分講じられているのか、中央教育審議会に問題点として示しております。
 子どもたちが意欲を持って学習に取り組み、達成感を味わいながら確かな学力を身に付けていくこと、このことが当面の大きな課題であり、そのためには教員が分かる授業を行い、一人一人の子どもに基礎・基本を確実に身に付けさせいくことが、何より大切なことと考えております。
 そうした観点に立って、県ではこれまで少人数指導や習熟度別指導などを地域ぐるみで研究し、その成果を他校においても活用してまいりました。
 本年度からは、民間のノウハウを生かした「学力向上プログラム開発事業」を実施しておりますが、これは学習でのつまずきの原因を発見し、その解決のためのプログラムや教材を開発して、子どもたちの支援に生かそうとするものでございます。
 また来年度からは、「知」「徳」「体」のバランスのとれた児童生徒の育成を目指す「教育に関する3つの達成目標総合推進事業」を全国に先駆けて全県的に進めてまいります。この中で、特に学力については、「読む」「書く」「計算」の観点を中心に、これだは身に付けさせたいという、基礎的・基本的な内容を繰り返し指導し、子どもたちが確実に習得できるようにしてまいります。
 こうした学力向上のための取り組みにつきましては、小中学校で県下一斉の学習状況調査を継続的に実施し、学力の推移を把握するなどして、各学校での学習指導の改善に役立てる他、年度ごとの学力向上の計画の見直しにも反映させてまいります。
 また、何と申しましても、日々指導に当たっている教員の資質の向上が不可欠でありますので、指導力の向上や人間性・社会性を高めることをねらいとした教員研修の充実を図る必要がございます。これまで、初任者・5年次・10年経験者研修を実施してまいりましたが、新たに、教職経験20年の中堅の教員を対象とした実践的研修についても検討を進め、教員の資質向上に取り組んでまいります。
 子どもたちの学力の維持向上を図ることは、教育の営みの基本をなすものでありますので、これら県独自の施策を積極的に展開いたしまして、取り組んでまいりたいと存じます。

       



      戻る